大人になってからはじめるピアノ♪

ピアノへの憧れから実践へ。 ピアノを弾きたい! というあなたの気持ちを応援するブログです。

第15回 エチュード(練習曲)について(2)

エチュードは大きく2つのタイプに別けられるかと思います。


ひとつは音楽的内容は置いておいて、
演奏技巧を向上させるための機械的ドリルのようなもの
(ハノンなど)

もうひとつは、一つの音楽的水準の高い
演奏用としても用いられる音楽作品としてのエチュード。
(ショパンの練習曲など)

 

前者は基本的な決まりきった型とも言えるもので、
曲に取り組む前に習得しておくことが望ましいものといえます。

クラシックで言えば古典派やロマン派のピアノ曲は、
一連の型を身につけておくのとおかないのとでは、
不器用な演奏になってしまうかどうか大きく左右します。

逆に言えば、こうした型を身につけておけば、
演奏用の曲を弾くときにも技術的な点での躓きが減り、
音楽の内容に集中しやすくなります。

 

●ハノン
広く使われている指の基礎訓練。
全部をやるのは非効率的なので、
第二部のスケール・アルペジオ部分を毎日の課題にして、
その他の部分は週替りで課題を
抜き出してやるのがいいかと思います。

 

●ツェルニー
100番、30番、40番、50番というように、
レッスンの進捗程度を表すときにも使われます。
あまりに機械的なので意味が無いと嫌われがちですが^^;
課題となるテーマを何曲か取り出して練習に加えるといいかと思います。

 


一方、演奏用のエチュードは、いきなりショパンというのは
非常にハードルが高いですが、もっと易しいレベルで
音楽作品として親しまれながらエチュードとしても
高く評価をされている作品が多くありますので、
いくつかご紹介します。


J.S.バッハ 「小プレリュード」「平均律クラヴィーア曲集のプレリュード」
フーガは非常に難易度が高いですが、プレリュードであれば
初級・中級の方でも挑戦できるものがいくつもあります。

 

●ブルグミュラー 「18の練習曲」
全曲見開き2ページで完結する曲集です。

 

●コンコーネ「ピアノのための25の旋律的練習曲」
歌曲のような右手のメロディーと
それに合わせた左手の伴奏の練習に適しています。

 

バルトーク 「ミクロコスモス」
こちらは右手がメロディー、左手が伴奏という
パターンではない曲の練習にピッタリのエチュードです。

 

●ピュイグ=ロジェ 「ピュイグ=ロジェ教本」
ヘンデルハイドンパッヘルベルモーツァルトなど
過去の偉大な作曲家の作品から選ばれた小品がまとめられています。


他にもたくさんありますが、レベルとしては
チェルニー30番くらいまでのものを挙げてみました。

 

訓練と音楽の楽しさを両立させるために、
これらのエチュードもいくつか練習に取り入れていって、
ピアノ演奏の向上に役立てていただければと思います。


 *

 

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第14回 エチュード(練習曲)について(1)

ピアノで音を出すパターンは、次の7つの要素にわけられます。


1 同音連打
2 トリル
3 音階(スケール)
4 跳躍
5 分散和音(アルペジオ
6 重音
7 和音


これらの要素を偏りなくしっかり身につけておくと、
いろいろなアプローチが出来るようになるので、
ピアノ作品を弾くことがぐっと楽になります。


そして、これらのテクニックを体系的に修得できるよう
まとめられているのがエチュード(練習曲)と呼ばれるものです。

ハノン、バイエル、ツェルニー、ブルグミュラーなど
いろいろなものが出ていますね。

機械的な指の訓練から、音楽的な作品として
表現力も磨かなくてはいけないものまでたくさんあります。


ピアノを習い始めて練習を進めていくと、
やはりどうしても技術的な壁にぶつかることがあるかと思います。

特に大人になってから始めた方の場合は、
これまで使ってこなかった手や腕の筋肉を
同時に鍛えないかなければいけませんから、
その頻度も多くなるかもしれません。


そうしたときに、普段からエチュードをしっかりやっておくだけで、
壁を乗り越えることをグッと楽にすることができます。

なかでも音階、アルペジオ、三度、六度といった基本のパターンは、
どんな曲にも出てくるものですので、
普段からしっかりトレーニングしておきたいものです。


ですが問題が一つ。

こうした訓練は、曲を弾くことに比べて格段につまらなかったりします(^_^;)

もちろん、基本的な技術だけをひたすら練習すれば、
上達スピードもあがるかもしれませんが、
下手をするとピアノを楽しむどころか
苦行のようなものになってしまうかもしれません。

なので、練習できる時間の内、
エチュードを半分、好きな曲の練習を半分というように、
バランスを整えるようにするのがいいと思います。


私がよくやっていたのは、2時間練習できるとしたら、
始めの1時間にハノン、ツェルニー、バッハの小品をエチュードとしてやり、
残りの1時間でレッスンで見てもらっている曲と
普段から好きで弾いている曲を好きなように弾く、という割り振りです。

最初の1時間でエチュードをやっておくと指の調子が整うので、
後半の作品練習も調子が良くなって気持ちよく弾けるという
良いパターンにすることができていたかと思います。


ぜひこういった自分にとってのいい時間配分を
見るけるようにしてみてくださいね。


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第13回 イメージを大切に

レッスンのときによく言われるのが、
イメージを大切にしましょう、という言葉。


音楽は音の振動という物理的なものを
聴覚から感覚的に捉えてイメージして感じるものですから、
音楽的なイメージ力が大切だということも
なんとなくわかると思います。


音楽を聴く時を考えてみると、自然の情景を思い描いたり、
昔の思い出と重ねあわせたり、音から連想される喜怒哀楽だったり、
音楽を聞きながら色々なイメージを巡らせているかと思います。


また、同じ曲でも、聞く時の心の在り方によって、
聞こえ方が変わってきたりもしますね。


そして、こうした音に対して感じるイメージは、
聞くときだけではなく、演奏するときにも
機械的に音を並べるのではなく、音楽として表現豊かに
演奏するために、とても重要になるわけですね。


●自然を意識する

演奏に際してよくアドバイスされるのが、
自然を意識しましょうということです。


 そよ風が吹いている
 嵐のような激しい風が吹いている
 水の波紋が広がっている
 落ち葉がヒラヒラと落ちてきている
 ぽかぽかした日差しが指している

 

などなど、自然界の表現をイメージすると、
ピアノの表現もグッと良くなることがよくあります。


それは、加速や減速、クレッシェンドやデクレッシェンドなどが
自然に流れる音の法則にも当てはまるものだからではないでしょうか。

穏やかな天気の時に、いきなり竜巻は起きませんし、
水滴を垂らしただけでコップの水が溢れだしたりもしません。

同じように、ゆったりした曲の中で
いきなりゴツンとした音が出たたりしたら不自然ですよね。


やはり音楽でも、曲の天気にあった
感情や情景や自然の動きを意識すると、
表現の仕方もより曲に適したものにできるかと思います。


これはほんの一例ですが、
自然からヒントを得て音楽に応用出来ることは
たくさんあると思いますので、
普段から意識するようにしてみてくださいね。

 

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